タイムマシン
タイムマシンに乗ってきました。
こんなに体と心が震えた記憶はそうそうありません。
心を鷲づかみにされたようなステキなお話しです。
お正月。
2日間だけ岡山に帰省しまして、あるイベントに参加してきました。
イベントつっても、それは同窓会なのですが。
昭和51年卒業、吉備小学校ならびに吉備中学校。
吉備中学校はかの<犬養毅>元首相がOBですぞ!
長い方で35年ぶり、短い方でも32年ぶりのお友達。
これは一生に一度の経験ですよ。
今から35年ぶりに誰かに会おうったって、死んでる確率の方が高いし。
もんのすげえことだと思う、きっと。
まぁ、正直不安満載でした。
絶対に俺のことを覚えている奴なんかいない…いても2~3人くらいかなって。
本当にそう思っていたんです。
だって自分もそのくらいしか覚えていないもんだから。
小学校の同窓会なんて、特に私は5年生からの転入組ですし。
岡山を離れてから一度も小・中学校の時の人とは会っていませんでしたし。
半分くらいなーんにも期待せぬまま開場に足を運びました。
某ホテルの2階です。
あっちかな・・?と歩を進めていきますと、ざわざわ人の気配が。
そこを通り過ぎたところに向かおうとしましたら、三十数年ぶりに聞こえる言葉が!
「セノきん?」
なんとも間抜けな響き、<セノきん>というのは当時の私のあだ名です。
めちゃめちゃ忘れてました。
そんな風に呼ぶのは間違いなくその当時の友人だけですから。
心臓がバクバクしてきます。
ふと、否、恐る恐るそちらを見てますと…やばいやばい!
目がじゅわーって。
どう表現していいのか分からないんですが、頭の中の細胞が一気に動き出し、大昔に置いてきた神経細胞の修復作業が始まっていくんです。
切れていた神経が繋がる感じ。
パルスが飛びまくって。
多分、私の頭の中、ピカピカ光りまくってものすごく発光していたんじゃないでしょうか。
んで、ほぼ全員分かる!
ヒゲが伸びてたり、眼鏡をかけていたり、多少のデッサンが狂ってますが、もう全く昔のまま!
一緒に剣道やってた奴、バスケやってた奴、●●やってた奴!
5~60人いたでしょうか。
お世話になった先生方も数名お見えになってて。
ぎゃははははー!
すげえ!
一人一人目を合わせると微笑み返してくれて。
パッと見た目全然分からん女子(女子の方が分かりずらい。けど、名前を見ると思いだしてしまうから不思議よ。)が、
「セノきん、久しぶりやなー! 何をしとったんよ?」
バリバリ普通に話しかけてきてくれる。
オッサンになったから仕方がないんだけど、もうそれだけで何か胸がいっぱいになって泣きそうになって。
「はい、妹尾です。生きてました。」
一級建築士になっていた人、ミスユニバースになっていた人、NASAで仕事している人、社長さんになっていた人、・・・。
全員。
服装も大人、姿形も、そらみんな苦労を乗り越えてきたんだなーってくらい恰幅が付いてて、堂々たるもの。
なのに、空気が小学校の校舎の中のまま。
中学校の体育館の中のまま。
泣くわ、そら。
夕方の4時過ぎから朝の4時過ぎまで、三々五々減っていきましたが、それでも10人近く最後まで。
ちょうど12時間。
私は興奮しっぱなし。
山ほど写真を撮ろうと思っていたんだけど、全然そっちに気が回らなくて、ほんの少ししかありません。
全体写真を撮ってもらったので、それを今度アップしたいと思います。
「セノきん、よう帰って来たのぉ。嬉しいで。また帰って来たら飲みに行こうで!」
ってたくさんの友人に言ってもらえて。
本当に本当に生きてて良かったと感じたのね。
<甘くて酸っぱいお話し>*****************************
昔、<ルージュの伝言>っていうドラマで有森也実ちゃんとやったことがあるんですが・・・。
昔、気になっていた人と10数年ぶりに出会ったら焼けぼっくに火がつく感じで云々かんぬん・・・な、良くあるパターンのストーリーです。
「はいはい、分かる分かる。」
とか適当に思っていたんですが、私、それ今回実感しました。
焼けぼっくいに火がつくんじゃないのですが、もんのすげえ懐かしくて気持ちよくて、楽しい感覚を思い出しました。
もうね、バスケやってる時の体育館の更衣室の匂いとか、バッシュの破れ具合とか、夏休みの練習中に食べた焼きそばの味とか・・・。
それらがね、酸っぱいの、本当に!
酸っぱい感じで胸がきゅんきゅーんってなって・・・。
私、付き合ったとか、そんな、手を握ったことも何かをしたこともなかったのですが、何か自然発生的に、
「●●と▲▲はいい仲で、□□と○○がいい仲。んで、セノきんは★★といい仲ね。」
みたいなノリ?ではやされたりしたことがあって。
そうしたらそれはそれで本気で相手を気にしたりし始めて、もう、なんかめっちゃドキドキして見れなくなったりして・・・みたいなことがあったのさ。
後付でドンドン意識し始めて訳が分からんようになっていく、もうガキの頃の何とも言えない感覚さ。
そのときの女性もいらしてて。
「どうも、大変ご無沙汰してます。妹尾です。」
ってご挨拶して。
「元気でしたか?」
「はい、それだけが取り柄でね。」
なんて横に座ってお話ししていたら、(当時、1分以上話したことすらなかったと思う。)
本当に胸がつかえて、苦しくなってきましたのよ!
で、味があって。
それが、本当に酸っぱいの。
マジで。
なんじゃあこりゃあああ!
ってくらい、意味が分からん気持ちになって。
で、周りを見渡したらやっぱり、皆、学生服着てて、教室の中の風景なのよ。
「あ・・・タイムマシーンだ・・・。」
この乗り物は各人の心の中に格納されていたんだなーって。
やみくもに、意味不明な感動に覆われて。
でも、ここに来て、この乗り物に乗れて本当に良かったなーって。
また、古くて新しい友人に感謝しつつ。
二人の<F>君、有難う。
どうにかして岡山に芝居を持って行けるように段取りを頑張ってみます。
もうちょい時間下さい!
感謝。
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本格的に興奮したんだろうなー。
翌日からぎっくり腰が再発して、乗車率150%の新幹線の中でもんどり打ちながら帰京しました。
魔法使いの先生(指圧)にグリグリやってもらって、やっと動けるようになったとさ。
以前もここに書きましたが、電化製品の反乱、一揆。
一日のウチに、
「ハイ、電球切れたー! これは何かの兆候だぞ、ヤバいよやばいよー!」
って言ってたら、くそダイソンの掃除機がウンともスンとも言わなくなって・・・。
「ハイハイハイ! 電気製品は横で繋がっとるからねぇ。示し合わせてぶっ壊れるぞー、こいつら、談合して本気で示し合わすからねー、気を抜くなよってか、マジふざけるなよ、機械がっ!」
って言ってたら、今度は洗濯機。
スイッチ入れたら、
「カタかかたカタかカタかカタカタカタカタカタカタカタか・・・・じっぃいいい、じいいいぃいいっ、こんこん。」
って。
誰が見てもモーターの焼けた音。
「やっぱね。ホント、お前らシャレにならんなあ! だけど、もう怒らないからこれ以上高そうなの壊れないで下さい、お願いします・・・。」
人間は電気に活かされているのでありますなぁ・・・。
原発問題、そら揉めるはずだわ。