・・・されど役者的妹尾blog

役者道を邁進している人たちの稽古場風景。 最後に笑うのは自分だ,系。 だ-か-ら、やることやって言ってますとも!   since.2006.4.14
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願い。


「おい、妹尾ちゃん、飯喰いに行くぞ! 焼き肉でいいか?」


「おい、妹尾ちゃん、遊びに行くぞ、俺の車に乗ってな!」


「おい、妹尾ちゃん、おねいちゃんの店に飲みに行くぞ、着替えな!」




って。

今から10年以上前になりますが、毎日のように可愛がってくれたお兄さん(先輩)がいます。

自分の芝居も全部観に来てくれて、いつも応援してくれていました。




この10年、そのお兄さんは仕事の都合で日本各地を回っていました。

連絡もとれず、失礼なことをしてるなー・・と思いつつも元気で頑張っているのだろうと思っていました。



先日共通の友人から連絡が来ました。



「先輩が東京に戻ってきてるよ! 会いに行こうよ。」



という内容でした。





・・・が。


その嬉しい情報と共にもう一つ、嬉しくない情報もありました。




「実は身体をこわしてるんだわ。病気でね、間質性肺炎っていうんだけど・・・。難病指定されていて、治療法が見つかってない・・」




ヘルパーさんやボランティアの方に支えられた生活を余儀なくされているそうで、一人では十分な動きが取れないほど・・・らしく。

肺がどんどん機能を失っていく病で、機械から酸素をとり入れ続ける必要があるそうです。



私はにわかには信じられませんでした。

お兄さんは、<豪快>という文字がそのまま服を着て歩いているような人で、おおらか、面倒見がよく、ケンカなんてさせたらこの世の人とは思えないほど強くて。

マンガの世界から抜け出してきたような人・・・なのに。







友人に連れられて会いに行きました。

「お久しぶりです!」

10年ぶり。



「お元気ですかー!」


んなわけない最初の言葉を失敗しつつも笑顔で迎えてくれました。

見たところ、肌の艶や体型も、話す豪快さも何も変わりがありません。

鼻につながっている酸素チューブを除いては。



どのくらい居てよいのか、話をしてもよいのか、全然分からなかったのですが時を忘れて懐かしい話をいっぱいしました。



「台所に行ったらちょっと死にそうになって。トイレに行ったら半分くらい死にそうになって。風呂に入ったら4回くらい死にそうになるんだよ。ぎゃはははは!」



って。

全然シャレになってないのに、本人は相変わらず豪快そのもの。



なんですが、一度咳き込むとしばらく止まらなくなります。

苦しそうに顔をゆがめます。

血中酸素の濃度を示す値がぐんぐん落ちていきます。



「生きてるだけで高地トレーニングしてるみたいなものだわ。ぎゃはははは!」


・・・・







久々の再会を喜んでくれて、いつもよりもよけいにおしゃべりをし過ぎたそうです。

これ以上長居しては本当に迷惑だと思ったところで・・・



「先輩、お願いですから奇跡をおこしてくださいね。また飲みに行きたいです!」



「大丈夫大丈夫!」



ゲホゲホ咳き込みながら笑顔で見送ってくれました。







ちょっと。

何のことだか意味が分からない空間を歩いていて。

友人と言葉少なめに酒を飲み、いつの間にか帰宅しました。





目に見える、ハッキリした奇跡を・・・必ず見ようと思います。


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4 Comments

へから夫人 says..."祈り。"
親しい人が突然難病にかかり、その姿を目の当たりにするショック。


私にも解ります。

なんで、彼女が??
なんで???


そればかりが頭を占領してしまいました。そんな経験があります


人工呼吸器が外れて、やっとみんなの前に姿を現してくれた時
「待ってたよー」という言葉を喉の奥から絞り出しながら、涙で彼女の顔が歪んで見えました。


どうか、どうか、よくなりますように。
2010.08.23 23:28 | URL | #no8j9Kzg [edit]
なを says..."大丈夫。"
うちの父、同じ病気の疑いありと言われてから家族中見守ってます。
大丈夫。
大丈夫。大丈夫。
2010.08.21 12:58 | URL | #- [edit]
marine says...""
妹尾さん、ゴメンなさい

なんかね。もう、泣けちゃって泣けちゃってね。

うまく言葉が見つからんのですよ。

兄貴さんお大事に・・・

妹尾さんも体に御自愛下さいね。
2010.08.21 00:17 | URL | #- [edit]
seitaro says...""
きっと心配されるのが嫌いな方なんですね。
何となくわかる気がします。
こちらが気を使っているつもりなのに、相手の方がうんと気を使っている。
辛く、苦しいことです。
でも、妹尾さんも笑って接してあげることがきっといいことだと思います。
笑いって奇跡起こすらしいですし。
信じましょう。

自分自身も含めて、最後まで笑っていられるように願っています。
きっと、それまで当り前にできたことができなくなって、一人の時間ってすごく長くていろいろ考えることがあると思います。
でも、友達にはそんな顔は見せたくないし、特に仲の良い人ならなおのこと。
見まいにきてくれた人との時間が楽しければ楽しいほど、落差も大きい。

僕にも経験があります。
僕は誰にも心を開かないカーテン閉めっぱなしの引きこもり患者でしたが(笑)
「不治の病です」とか言われても、しばらく意味不明・・・って感じでしたが。

でも、日常に戻ってきました。完治なくても仕事に戻れた。もちろん、その方と僕とでは病気の重さが全然違いますが、人は気力がなくなった時が終わる時だと言います。
でも「頑張って」とは言われたくない。頑張ってますから、十分(笑)

苦しくても頑張っている人がいるのなら、笑顔で応援したいです。同情や悲しみからの感情ではなく、愛情で。

妹尾さん、スマイルです!スマイル!
笑顔は何よりの薬なのですから。

あと、妹尾さんも気をつけてくださいね。普段、元気な人ほど無頓着になりがちですからね!!
生意気なことを書きましたが、何となく切ない気持になったので、失礼しました。
2010.08.20 17:33 | URL | #- [edit]

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