・・・されど役者的妹尾blog

役者道を邁進している人たちの稽古場風景。 最後に笑うのは自分だ,系。 だ-か-ら、やることやって言ってますとも!   since.2006.4.14
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おとなの階段



私が、

「自分も大人になった。」

と感じた一瞬を思い出しました。




小学生の頃、<百字帳>と呼んでいたノートがありました。

マス目が百個あり、そこに漢字を書いて覚える…みたいな。

今でもあると思います。



小学5年生の頃。

国語は宮田センセイという、おばちゃんの先生でした。

毎日、宿題を出すんです。



「教科書に出ている漢字を一つ選んで、百字帳に1ページ、漢字を書いてきなさい!」


覚えなきゃならない漢字を覚えさせるという…まぁ教師からすればごく当たり前のことです。

でも、私はやりませんでした。

宮田センセイが好きではなかったから、というのが一番の理由にしたい所なんですが、そうではありません。

全ての宿題をやらない。

これは本当に今思いだしても<おれは阿呆>と言い切れるほどやりませんでした。

完全に意識してやりませんでした。

社会の白地図に色を塗ってこいと言われるのも日課のように出された宿題でしたが、絶対にやりませんでした。

漢字はもちろん、ドリルなんかも全部。

理由が見当たらない。



「忘れました…。」


って言っておけば、ピンタされて廊下に立たされて終わりです。

授業も受けなくていいのでこれほどラッキーなこともない。

とにかく、自分が好きな<工作>と<読書感想文>、<写生>以外の宿題をやったことがありませんでした。




ところが。


私、何を思ったか、



「やってみよっと。百字帳。」



ってなったんですね。

自分のノートを開きました。

見事なまでに幾何学的…ってか落書きだらけのノートです。

一マスごとに細かく画が描き込まれていたり、迷路が書かれていたり、大きく1ページに1文字、漢字が書かれていたり。(これでやった感を味わっていたと思う)

とにかく何かが書いているページと白紙のページが混在しているノートでした。




私、漢字が何という文字だったかは覚えていませんが、とにかく一念発起、宿題をやっていこうと思ったんですね。

で、最初からノートをぺらぺらめくっていくと、何ページめかに白紙のページがありました。

そこに、一生懸命…それこそ100時間くらいかかったような心労で漢字の宿題をやり遂げたんですね。

自分で自分を褒めてあげたい! 

って、本当に感動すら覚える、人生の新しい1ページをめくったような底知れぬ快感でしたのよ。



{ぼく、もしかしたらうまれかわれるかもしれない!}



きっとそのくらいの魂の叫びはあったはずなんです。

翌日、意気揚々と宿題を提出しました。

宮田センセイ、



「すごいよ、みんな!!妹尾君が漢字を書いてきたよ!!!!」



おおお!というざわめきの中、次元の低すぎるくそヒーローが祝福を受けている…そんな貴重な時間を味わったので
す。


んでもって、しばらくして宮田センセイ、私のノートを凝視して…。



「ああ、皆、聞いて!」


笑顔を振りまく妹尾少年も何かしら?と先生の顔を見ました。




「これね、センセイは妹尾君がきちんと宿題をやってきたんだと思って見ました。

 ですが、妹尾君はノートの一番最後の部分に漢字を書いたんじゃなくて、落書きとラクガキの間のページに書いてきました。

これは…新しく書いたものじゃなくて、ずーっと前に書いていたモノを今日書いたかのように言ってきてるんです。

もしも、本当に妹尾君が昨日書いたのだとしても、今までの実績からしてセンセイは信じることが出来ません!

嘘をついてます!」



と。

私、かなりショックを受ける予定だったのですが、




「ほほぅ…なるほど。言われてみればその通りだわね…。」



って、妙に納得してしまいまして。

その私の妙に複雑な顔を見た宮田センセイは、


「ほら、ご覧なさい。あんた、やっぱり嘘をついていたんでしょ!」


って勝ち誇った顔をしていました。

だって、空いているページが勿体ないと思って本当に書いていったのですがね。





「おお、これは本当に大人っぽい。

  こういうことなのだね、じんせいわ。」




と、大人の階段を初めて見つけた日のことでした。



なんじゃそれ。


スーパームーン
(流行のスーパームーンと。ほぼ何の変化も認めず)



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3 Comments

いがきち says..."ばか~!!"
もう、ばか~~!!(すみません)

うちの息子もやらないのですよ。宿題というものを。
やらなくても平気で元気に登校しちゃうそのメンタルが、私には理解できないのです。

3年前の秋休みに、担任の先生から「息子君、夏休みの宿題が出てないんですが~。」と電話をいただき、「何が出てませんか?」と問うたらば、「全部です!」という答えが返ってきたのを思い出しましたよ。

さらにこないだは、何かに申し込もうとして「宿題出してない奴はダメだ」と追い払われそうになったとか。
「出しました。先生のハンコもらってます!」と証拠を見せて抗議したそうで。

かたや、普段きちんとやってる子ができてなかった時、提出できないでもたついてるのを見て、先生は「お前はやってるな。」と言ってチェックせずスルーしたとか。

ここで開眼しなかったうちの息子は、まだ大人の階段をのぼれていないのかも。

日頃の行い、とても大事。
それ以前に、宿題をしろ。
です。
2015.10.09 10:33 | URL | #- [edit]
tomo tomo says..."子供の頃"
私も…○研ゼミ(通信教育)の解答用紙を、
一度も返信しないという…困った子供だったと思います。

当然なのですが…赤ペン先生から添削されることなく、辞めた記憶があります。
何故送らなかったのか、全く覚えていないです。

ところで、妹尾さんは筒井さんとガチの友人とのことで…以前の私のコメントは失礼きわまりなかったですよね。
あらためまして、お詫び致します。
2015.10.08 10:52 | URL | #- [edit]
へから夫人 says..."どうして"
どうして、そんな瞬間を思い出してしまったのか、すこーーーし不思議ですが、
読んでいて、妹尾少年と我が家の次男君が重なってしまいました。
「日頃の行いは大事なのよ。嘘ばっかりついてると、狼少年で本当の事言っても信じてもらえないよ。いい事やっても、本当に自分がやったかどうか疑われちゃうのよ」
何度次男に言ったことか・・・。

しかし、宮田先生にしてみれば、一度は妹尾君を信じて喜んだ!でも、中身を見て疑ってしまい、がっかりした。
妹尾少年にしてみれば、せっかくやったのに、信じてもらえなかった。
これ、両方にとって不幸な話だなぁ。と思いました。

ちょうど今次男が国語で「ごんぎつね」をやってるのですが、あの話も両方にとって不幸に終わって「どよーん」とした気分で終わります。
それを思い出しました。

話が飛躍しすぎましたが、日頃の行いは大事ですよね。
私も息子に言い聞かせてる場合じゃないですわ。反省点いろいろあります。

うちの次男君の名誉のために言えば、彼は宿題はきちんとやりますし(私がうるさくチェックするので)、習い事には意欲的にがんばってくれるので、褒めてあげる点も多いです。

宮田先生が、その後の妹尾少年が大人になって活躍する姿を見てたらいいのにな。なんて思いました。
2015.10.07 08:43 | URL | #no8j9Kzg [edit]

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