・・・されど役者的妹尾blog

太く拡げよう僕の細道   since.2006.4.14
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はろいーん?





ハロウィーン。

実を言いますと、このイベントのことを私は何も知りません。

何がめでたくて何が楽しいのかもさっぱり分かりません。



「ウチは真言宗やから。」



という厳格な教育?のもと、サンタクロースも滅多に訪れない幼少時代を送っていましたので、聞いたことも有りませんです。

これはなんだろう?調べれば分かるのでしょうが、自然と分かるまで放置しております。

近々、少しコスプレして行かなければならない場所がありまして、まさにその名もハロウィーンぱーち-。

敢えて知識ゼロで行ってみようかな、と。



ま、50過ぎて仮装…ってのもちょっとハードルが高い感じがしています。

ハロウィーン

こんな感じのお姉さんらが迎えてくれるのでしょうか?

となれば話は別ですが。


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バイクをまたしても修理しました。

テールランプ回り、全て死んでしまいましたのでヤフオクでポチッと落としまして交換。

うんうん、完璧。

どんどんレストアして状態が良くなっていきます。

アンダーか売るも取り付けて、ビスも全て交換。

といってもビス穴が生きている部分は少ないのですが…それでも気分は最高です!

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<麻呂の話 8>



元気。

何気なく使うこの言葉がこんなに有り難い事だなんて。

私は凡人だから病気をしたときや、大切な者を失ったときにしか感じない。



このときは一秒ごとに感じていた。







蜜月。

そう、蜜月。



闘病の間、自分の身体を支える力を失っていた筋肉は弱々しかったです。

走るのが遅い、ジャンプがやりにくそう、等々。

だけど、そんなことを全く感じさせないほど麻呂の気力は充実していました。

とにかく。

朝起きてから夜寝るまで甘え続けて。

動き続けて。

はしゃぎ続けて。



私は出かけるのも一苦労でした。

足に絡んできて離してくれない。


「ダメダメ、もっと遊ぶの!」

ガウガウ言いながらいちびってズボンを引っ張り倒し、シャツやソックスは何枚もボロ雑巾のようになってしまいました。



が、かく言う私も、


「おお、麻呂ーだいぶん力が戻ってきたようだなー。いーぞいーぞ、もっとやれ!」



なんて、きゃっきゃとはしゃぎ回っていました。







一日中笑いが止まらない。

ずーっとずーっと。


嬉しくて嬉しくて幸福感に満ちあふれて。


ピンクのバッグで以前よりももっといろんなところに出かけました。


バイクにも慣れてきたようで、ざん切り頭をぴょこっと外に出して景色を楽しんでいるかのよう。

私たちは風に負けない大きな声で、






「あそこは○○公園。大きな犬がいっぱいいてちょっとおっかないから次の△△広場に向かいまーす!」



「わかったよ、兄ちゃん。早く遊びたいね!」



「任せろ!今日はフリスビーを持ってきたからな!」





なんて。


いやはや、楽しいったらありゃしない。









実はこの時、私はいけないことをしておりました。


先生の教えを守らない・・・


自分の身体でもそうなのですが・・・






麻呂は言われておりました。


「とにかくチューブが詰まってしまうことが一番怖い。
脳内に貯まった水が排出されなくなり、また圧迫が始まって猛烈な痛みや痙攣を引き起こす。
特にダックスは胴が長く高低の差が少ないので下に下に流れる事が大切。

あと、もう一つ。
麻呂は今成長の段階。
日に日に身体が大きくなろうとしている。
身体に通したチュ-ブが筋肉や骨の成長に伴い、はずれてしまったりずれてしまったりすることが想像できる。
だから極力激しい運動は避けるように・・・」





手術が終わった麻呂を迎えに行ったとき、麻呂は私の身体に飛びついてきました。

そして私の顔をぺろぺろと何度もなめながら、



「お兄ちゃん、いっぱい遊びたい。いっぱいいっぱい。ね、お願いだよ、僕、お兄ちゃんと遊びたい!」



と言ったのです。

彼の心がそう聞こえたのです。




自宅に連れ戻してからのはしゃぎよう・・・


「こら、麻呂。もっと大人しくしてないとダメなんだよ。」


2~3回は言ったでしょうか。





「やだ。遊ぶ、お兄ちゃんと遊ぶ!」






諦めました。



あんなに辛くてきついところから奇跡的に戻ってきた麻呂です。

これ以上の不幸があるとは想像できません。

ものすごいパワーの持ち主なんです。

遊びたい麻呂を檻に閉じこめて大人しくさせることができませんでした。

子犬らしく元気いっぱいに走らせてやりたかった。

縄で縛って動かないようにさせて、それが例え何年間も生き続けることになったとしても、彼の尊厳や誇りを私が奪うような気がしました。



だから・・・。





毎晩毎晩、なかなか寝かせてくれません。



「麻呂、もうギブ。お兄ちゃん寝るよ、お休みー!」



と、狸寝入りをするも、フンフンと鼻を鳴らしながらテケテケテケと足音が近づいてきます。



「ねー、もうちょっとー。電気点けてよー。」



頬やら耳やらをぺろぺろ。


「わーった、わーったよ、もう!」



全然満更でもない私。



今まで遊べなかった分を取り返そうとしている、麻呂のそんな意気込みを感じます。


もちろん、ご飯やトイレのこともちゃんと覚えてくれました。


本当に脳の手術をしたのだろうか?と思えるほど。


家に遊びに来てくれる友人達のことも覚えており、人によって遊ぶ内容まで使い分けております。


私の、


「ダメ!」

「よし!」


も完璧に聞き分けており。




「すごいねー麻呂。またトイレでおしっこできたねー!  ご飯こぼさないで食べたねー!」




こう言われたいがためにいちいち私を引っ張って見せに行きます。



しっぽピコピコさせながら得意満面顔で。



何の問題もない。










わんわんわんわんわん・・・


ぎゃはははははははは・・・・









蜜月。

そんな蜜月な、充実した時間を一ヶ月ちょっと過ごしたでしょうか。









・・・・

ある夜のこと。


この日もさんざん遊びまくりました。

気がおかしくなるほど、いっぱい走っていっぱい食べて。

いつも通りに、




「じゃね、麻呂。お休み!消灯時間ですよー!」




どうせすぐに寝るわけない。

今日はどうやって俺を起こしに来るのかな?

しかし、あのテケテケテケっていう足音は何度聞いても可愛いなー。



・・・

あれ?





目を凝らしてハウスをのぞき込むと・・・


大人しく麻呂が毛布の上で丸まっています。





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嫌な予感。




<今日は遊びすぎたんだ。
  だからいつもより疲れがたまってるんだ。
   だから本当に眠いだけなんだ。
    ただそれだけなんだ。
     何も心配はいらない。>




自分に言い聞かせる、以前の私がいました。





しかし、この頃の私は麻呂の身体に関しての危機察知能力は研ぎ澄まされておりました。







・・・間違いない。異変だ。チューブが詰まったか・・・





知りたくもない事を、感じたくもないことを私は敏感に察知していました。


そしてそれが間違っていないという確信もありました。












五時間後。


空気が冷たい。


夜が明けかかって空が白み始めていたのを覚えています。


以前よりも激しく痛がり、魚のように身体を反り返しながら大声で泣き続ける麻呂を抱いて私は表の住宅街を歩いておりました。



ものすごい大きな声で・・・


口を塞いでやります。


歯の隙間から泡を吹きながら、まだ泣こうとします。


強く、強く抱きしめました。


このままもっと強く抱いて楽にしてやりたい・・・そんな考えが頭をよぎりました。





あの後ずっと痙攣を起こして泣いている麻呂に何を言ってやればよいかも分かりませんでした。


柿の木坂の街をずっと、二人で泣きながら歩いておりました。



朝一番で病院に連れて行こう・・・



ドロドロとした真っ黒な重いガスと水が私の身体を支配していました・・・



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