・・・されど役者的妹尾blog

太く拡げよう僕の細道   since.2006.4.14
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ドラマティック・トレイン




先日、『ヒーロー同窓会 Vol.2』の企画の方々と打ち合わせをしてきました。

めちゃめちゃハートフルで、心の熱い人たち。



あっという間に意気投合してしまいました。



美味しいお酒を飲みながら歓談させてもらっている内にだんだん麻痺してきてしまったのですが、よくよく考えてみるとエラいことです。



ご一緒させていただくゲストの方は、ゴレンジャーとキカイダー。

こんなの鉄板で見てましたよ、ガキの頃。

どちらの番組も細かいことまで一杯覚えています。

まさに私の中のヒーローたち。




めちゃくちゃ緊張しますわよ。

ちゃんと話せるかしら・・・













私に近い人が足をケガしました。

レントゲンを撮りましたが、激しいねんざか骨折か、もうしばらくしないと分からないと。

足は腫れあがって変色し、最新版のギプスをはめられた上に松葉杖です。

包帯をぐるぐる巻いているので靴は履けません。



で、そんな出で立ちでひょこたんひょこたん足を引きずりながら会社に通っています。

電車で。




朝のラッシュ、急行系は混みすぎるので押されて痛い…ということで少しは混雑が緩和される(といってもぎゅうぎゅう詰め)各駅停車の電車に乗ります。

車両の中の端っこのほう、シルバーシート(こんな物がななきゃダメなの?と欧米から笑い物にされている制度)の前に行くんだそうですが・・・


予想どおり・・・っていうか本当に信じられないことに、席を譲ってくれる人は半分いないらしいです。

目が合うと、松葉杖をちらり…包帯の足をちらり…そして下を向いて眠っていく(タヌキ)そうです。

男でも女でも関係なく。



ときどき若いお兄ちゃんが<どうぞ>って代わってくれるそうですが。








先日、友人が入院した時に、その人の知人を回ってお見舞いを頼んだことがありました。

そのときは皆が心を痛めて、出来るだけのことをしてくれて。

書いておいた私の銀行口座に、愛あるお見舞い金が日に日に集まってきました。




「日本人の心、まだまだ捨てたものじゃないなー・・・」



と感涙しておりましたが。





情けないやら有り難いやら、何が何だか、ね。











電車といえば、東京に来るまで私はあんまり電車に乗りませんでした。

岡山では違う交通機関を使っていましたし、生活に於いてそこまで密接な関わりがありませんでしたし。

東京では電車のない生活は考えられません。

自然と乗る機会が増えていきます。

自然、それに比例していろんなことが起きたり・・・または見たりするようになります。

都会の電車のお約束で、ほぼ混雑していますから空気は殺伐としてるし、皆がカリカリしています。

けっしてお花畑のような美しい空気が流れている訳ではありません。




もちろん腹立つ思い出もたくさんありますが、ちょっとさわりの部分を・・・






30才になる前だったかと。

汗が死ぬほど出ていたので、夏かと。


そこそこ混んでいる電車に乗り込んだ時に、目の前に二人掛けのシートがありました。

向かって左側に、ちょっととっぽい系の高校生がズボンに手を入れたまま座っていて。

自分の隣にカバンを置いています。

人間一人分のスペースに。



「誰か友達がいて、その子のために場所を取っているのかな?」



と思いました。

私はめちゃめちゃデッカイ荷物を持っていたし、汗がしたたり落ちてくるのでので、座りたいなー…と思いましたがまぁいいか、と。

よっこいしょっと網棚に荷物をあげて。

見回しても他に席は空いてなく、そのまま次の駅に到着しました。

ドアが開いて、少しの人が乗り降りしましたがその男の子の友人は来ませんでした。


あれれ?と思い、ちょっとだけイラっときた感じにあり、そのお兄ちゃんにたずねました。




「ねぇ、ここ空いてるの? 座りたいんだけど。」




そしたら、ものすごい顔で見上げてきて、チッと舌打ちしながら、




「うるせぇ、バカ。」



と言い放ち、知らん顔して横を向いてしまいました。

あらら!

もうね、何か話すのもメンドクサくなって。

そら、俺はバカだけど。



ただ、友達が来るワケじゃないってのはハッキリ分かりましたから。



その子の座っている後ろの窓をガラガラっと開けました。

んで、そのとっても邪魔なカバンをつかみ取り、窓の外に放り投げました。

これでスペースが出来たので安心して座れます。


よいしょっと座りましたら、男の子がびっくりした顔で私に何か言いかけようとしましたので、



「は? 何か問題あるんだったら今すぐお話ししようか? あんまり時間無いけど。」


しばらく口をっぱくぱくさせていましたが、虫歯でも抜いてやろうかと覗いておりましたらその子はすっかり心を改めたらしく良い子になりまして。

おもむろに席を立ってドアの真ん前に立ちました。

空いた席には他のお客さんが座って。

譲ってあげたんですね!

次の駅でものすごいスピードで降りていきました。










痴漢にあっている女の子が私の顔を見ながら半泣きになってるので出張っていって揉めたり・・

盲導犬を集団で蹴っている奴らに怒って揉めたり・・

おじさんに股間をサワサワされて揉めたり・・

ホームで電車を待っていたら、知らない酔っ払いに傘で頭をど突かれて揉めたり・・

目と鼻の先で飛び込み自殺があってドン引きしたり・・

おじいちゃんに席を譲ろうとして立ち上がったら、違うオッサンが座ってきて揉めたり・・

目の前の席に座ろうとしたら、席に物を投げてきて場所を確保する若者と揉めたり・・

知り合いの女性はカバンの中に、ティッシュで包んだ人糞を入れられていましたし・・

あと、必ずいるのは<ここは俺の場所!>と、どんな満員電車であろうともかたくなにポジションをキープするやつね。



首都高
(イメージ。こっちはこっちでイライラするんだけどね。)





私は、カッコつけるんじゃなくてお年寄りには意地になって席を譲ります。

が、中にはあからさまに嫌な顔をされる方もいます。


「まだそんなに歳とってねーんだよ!」


みたいな。


譲った方が恥ずかしくなるのがいやなので、めちゃめちゃ明るく大きめの声で呼びかけます。




「おばーちゃん、こっちおいでよ。 代わるよ!」



もうすぐだから、とか何らかの理由で断られたら、


「オッケー!」


って。



迷って、後から<譲ってやりゃよかった・・小さい男だなー・・>って後悔するんだったら断られてもアホになったほうが気持ちいいですもの。

経験あるし。






本当にね、電車の中はいろんな人間模様がありまして。



まさに、<都会の夜はドラマティック・トレイン。>
(・・・うまいこと言ってるんじゃ・・ないし古いし稲垣だし)







ま。


松葉杖ついてる人に席を譲るくらいの勇気と体力は持ち続けたいな、と。







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